名作映画、傑作映画ランキング:ベスト10 |
おすすめ映画の第1位★『風と共に去りぬ』
かつて「地球上で『風と共に去りぬ』が上映されない日はない」とまで言わしめた名作中の名作。定番中の定番の名作映画。
僕の人生を変えた映画、第1位だ。
1861年、南北戦争が始まろうとする直前。
ジョージア州タラの大地主ジェラルド・オハラの長女スカーレットは、樫の木屋敷と呼ばれる同じ大地主ウィルクス家で明日開かれる野外宴会で、そこの嫡子で彼女の幼馴染みであるアシュリーと彼の従妹メラニーの婚約が発表されると聞いて心おだやかでなかった。
激しい気性と美しさをあわせ持つスカーレットは、多くの青年の憧れの的であったが、彼女の心はアシュリーとの結婚をかたく決意していたのだ。
しかし、彼の心は気立ての優しいメラニーのものだった。
そして突然、戦争の開始が伝えられ、スカーレットは失恋の自棄からメラニーの兄チャールズの求婚を受け入れ結婚した。
メラニーと結婚したアシュリーもチャールズも戦争に参加した。
だがチャールズは戦争で病を得て死に、スカーレットは若い身を喪服に包む生活を余儀なくされたのだった…。
・・・・・・というように単純に言うと「戦争と動乱の時代と恋愛」をかけあわせた映画だ。
この映画のどこに人々が惹かれるのかというと、それはひとえに、主人公のスカーレットの生き方だ。
勝気のスカーレット。そして、彼女を取り巻く「四角関係」。
壮大なスケールで完成度の高い映画なので、4時間が決して長く感じられない。
まぁ、何と言ってもラストシーンですね。
それを観て、僕は「決してくじけない人生を歩むのだ」と強く願った中学生でした。
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おすすめ映画の第2位★『天井桟敷の人々』
ナチス占領下のフランスで、映画人が情熱を注ぎ込んで製作した歴史的名作。
フランス映画の金字塔。
パントマイム役者の男、魅力的な女芸人、彼を愛する娘らが織り成す人間模様を感動的に描き上げた傑作。
あらゆるところで映画史の金字塔として絶賛されている古典映画。
メッセージ性とか深遠な芸術性といった陳腐な言葉の枠をはみ出して、なぜか観た3時間が、心にそのままずっしり残る映画。
いかなる他の芸術がなしえない、市井の人間たちの生き様の「活写」が、ここにはある。
主役級のバチスト、ガランスでさえもその人格的欠点がさらされ、ラスネール、ナタリーといった、当初凡庸とも思える設定で現れた脇役たちも、終末に至るにつれその美点が黒光りしてくるところがたとえ様もなく素晴らしい。
端役ふうの古着屋のジェリコが、実は全てを見抜いていて節回し役になるところもいい。
最後まで間抜けだった「伯爵」を除いて、登場人物のすべてが魅力的で、深く心に残ります。
まさに天井桟敷に集う人々に捧げられた庶民賛歌、人間賛歌です。
フランス映画界の底力に圧倒された中学生の僕でした。
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おすすめ映画の第3位★『2001年宇宙の旅』
SF映画の原点。
この映画『2001年宇宙の旅』が無かったら「スターウォーズ」も「スタートレック」も誕生していなかっただろう。
「荒唐無稽の子ども向け専門ファンタジー」だったSF映画を芸術的にも文学的にも形而上学的にもひとつのゴールに送り届けた天才「スタンリー キューブリック監督」恐るべし。
『2001年宇宙の旅』は、明日へのカウント・ダウン、人類の運命の地図、無限への旅…。
アカデミー賞を獲得した、目も眩むばかりの映像の到達点ともいえる作品。
人間対コンピュータの戦い、想像を絶するほどの映像と音楽の融合が素晴らしい。
この作品はスタンリー・キューブリック監督(アーサー・C・クラークと一緒に脚本も手掛けた)のマスターピースと言えるだろう。
そしてエキサイティングで衝撃的なこの作品は、いつの時代も新鮮さを失わず、すべての世代を虜にする。
未来への旅の前に、キューブリックは人類創世記から(思いがけない見事なワン・ショットと共に)、数千年後の人類に開拓された宇宙へ飛んだ。
そしてついには宇宙飛行士ボーマン(キア・デュリア)を、未知の宇宙へ連れ去る。
さらにそれは永遠の世界であろうか…。
「進入口を開けろ!」さぁ、恐れに満ちた未知への旅を始めよう。
全体の7割以上が台詞の無いシーンで構成されており、ゆったりとした時の流れを感じさせる映画である。
映像と音楽の見事な融合!
冒頭の強烈な印象で始まる『ツァラトゥストラかく語りき』。
宇宙ステーションが漆黒の宇宙を流れる場面ではワルツ『美しく青きドナウ』が流れる。
SFとクラシック音楽の奇跡的で幸福な結婚に成功している。
まるで自分自身が宇宙空間を漂っているような気分になり、“神秘”と“無限”を体感できる。
難解な結末については、原作・ハヤカワ文庫版にある「訳者あとがき」の伊藤典夫氏のことばが大いに参考になるだろう。
「ただ、宇宙船ディスカバリー号が、映像では人間の精子に似た形をとっていること、冒頭で流れる音楽が、リヒャルト・シュトラウス作曲の『ツァラトゥストラかく語りき』であることなどから、哲学者ニーチェのいう超人思想――猿から人へ、人から超人への進化の思想――が底にあることは考えられる。」
地球上の細かいことは忘れて宇宙の果てまでお楽しみください。
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おすすめ映画の第4位★『ローマの休日』
説明するまでもないが『ローマの休日』だ。
ヨーロッパの各国を親善旅行中のある小国の王女アンがローマを訪れたとき、重なる固苦しい日程で王女は少々神経衰弱気味だった。
侍医は王女に鎮静剤を飲ませたが、疲労のためかえって目が冴えて眠れなくなって、侍従がいないのをよいことに王女はひとりで街へ出て見る気になった。
が、街を歩いているうちに薬がきいてきて広場のベンチで寝こんでしまった。
そこへ通りかかったアメリカの新聞記者ジョー・ブラドリーは、彼女を王女とは知らず、助けおこして自分のアパートへ連れ帰った。
翌朝、彼女が王女であることを知ったジョーは、これこそ特ダネ記事をものにするチャンスと思い、ローマ見物の案内役をひきうけた。
アン王女はジョーの魂胆も知らず、まず床屋で髪を短く切らせ、1日中のびのびと遊び歩いた。
ジョーの同僚のカメラマン、アーヴィングは、隠しもった小型カメラでぬけ目なく王女の行動をスナップした。
一方、王女失踪で大使館は上を下への大騒ぎになっていた。
・・・・・・よくある「温室育ち」の子どもが実世界に飛び込んでひと騒動を起こしながらも楽しむ、という図だ。
ロマンチックコメディーという言葉は、この映画の為にあるようなものであり、その範疇で、この映画を超えるロマンチックコメディーはまだ登場していないと思う。
主演のオードリー・へプバーンにとって、この映画はデビュー作ではないが、この映画で彼女は大スターの階段を駆け上った。
それほど彼女の洗練された美しさは衝撃的であり、この映画がきっかけてへプバーンカットという短髪のヘアスタイルが世界中で一大ブームを巻き起こしたのも頷ける。
グレゴリー・ペックがまたいい。
ヘプバーン同様、彼以外にこの役を演じることができた俳優はいなかったのではないか。
それほどこの良識あふれる新聞記者の役をユーモアたっぷりに、それでいてダンディーに演じてくれている。
ローマという街が、これほどロマンチックに見えるものなのか。
この映画を真似て、いったい何人がスクーターの二人乗りを試みたことだろうか。
映画をその影響力で評価するならば、恐らくこの映画は一位、二位を争うのではないだろうか。
もの悲しくも楽しい思い出を、「ローマの休日」は、見る者の心に深く刻み付けてくれる。
ウィリアム・ワイラー監督の傑作である。
何度観ても、心に残る。
「それはローマです。」
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